ロイター通信が同日報じたところによると、オーストラリア議会は11月25日、洋上風力発電所と送電線開発の枠組みを定めた「2021年オフショア電力インフラ法案」を可決した。アンガス・テイラー・エネルギー相は、「この法案は、数千人規模の熟練した地域雇用を提供し、経済を活性化させ、より安価で安全なエネルギーシステムを支える新産業の発展を促すだろう」と述べた。この動きは、「南部の星」と呼ばれる設置容量2.2ギガワット（GW）の国内初の洋上風力発電プロジェクトや、再生可能エネルギー開発業者サン・ケーブルの国境を越えたプロジェクトなど、数十億ドル規模のプロジェクト案を推進することになる。サン・ケーブルのプロジェクトは、オーストラリア北部からシンガポールまで、海底ケーブルを通じて太陽光発電を送電する計画だ。

オーストラリアは、その16,000マイルの海岸線を利用して風力発電を行うことができ、2020年には35.9%の風力発電、35.8%の太陽光発電、23.3%の水素発電、5%のバイオエネルギーからなる再生可能エネルギー・システムを補完する。同年のオーストラリアの総発電量に占める再生可能エネルギーの割合は27.7%で、前年より3.7ポイント上昇した。オーストラリア政府は、グリーン・エネルギーへの転換を達成するために、この比率を引き上げることを決意している。洋上風力発電は、陸上風力発電よりもコストを抑えながら、より信頼性が高く効率的な発電を行うことができる。ビクトリア州南部で最初に提案された3つの洋上風力発電所は、地元政府から4,000万豪ドル相当の資金を確保した。

情報源

https://www.reuters.com/markets/commodities/australian-parliament-clears-way-offshore-wind-farms-2021-11-25/

https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-11-26/solar-powerhouse-australia-opens-up-offshore-wind-frontier

https://www.maritime-executive.com/article/australia-passes-legislation-to-develop-offshore-wind-energy-industry

https://www.cleanenergycouncil.org.au/resources/resources-hub/clean-energy-australia-report

https://www.semprius.com/onshore-vs-offshore-windpower/