オーストラリア政府は、独立環境規制機関であるオーストラリア環境保護局（EPA）の設立を含む、同国のネイチャー・ポジティブ計画の第2フェーズを実施すると発表したと、ブルームバーグが4月16日に報じた。オーストラリア初の国立環境機関であるEPAは、環境規則の遵守を確保するために企業を監査する任務を負っており、規則に違反した企業には作業停止命令を出す権限を持つ。さらに、政府はEPA内に環境情報局（EIA）を設置し、信頼できる環境データや情報へのアクセス性を向上させ、環境成果に向けた進捗状況を定期的に報告している。

オーストラリアの新政権は、環境規制を強化することで、気候変動への対応が遅れているという同国の評判を払拭しようとしている。昨年実施された監査では、オーストラリアの開発プロジェクトの約7分の1が環境への影響を適切に補償していない可能性があることが判明した。EPAは、環境規制に違反した企業に最高7億8000万オーストラリアドル（5億米ドル）の罰金を課すことを目指している。しかし、反対派は、EPAによってオーストラリアの州および準州レベルの既存の環境監視機関の運営が複雑化し、承認プロセスがさらに遅れる可能性があると懸念している。ネイチャー・ポジティブ・プランの一環として、オーストラリア政府は、国内の主要鉱業および天然ガス採掘部門を対象に、環境承認手続きの合理化に1億オーストラリアドル（6400万米ドル）を割り当てる予定である。

情報源

https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-04-16/australia-is-planning-its-first-national-environmental-agency

https://www.dcceew.gov.au/environment/epbc/epbc-act-reform

https://www.argusmedia.com/en/news-and-insights/latest-market-news/2557960-australian-new-environment-agency-to-speed-up-approvals