テネシー州はブラックロック[BLK:US]を提訴した。世界最大の資産運用会社が環境・社会・企業統治（ESG）投資戦略について誤解を招く情報を提供し、消費者保護法に違反したとしている（12月18日付ロイター）。テネシー州は、ブラックロックがESGを考慮した投資戦略の重要性を軽視し、それが企業の業績や見通しに影響を及ぼしていると主張している。ロイターに電子メールで送られた声明によると、ブラックロックはこれらの主張に反論し、自社の投資慣行と委任状投票のアプローチを正確に開示していると主張している。今回の法的措置は、テネシー州のジョナサン・スクルメッティ司法長官が開始した広範な調査の一環であり、同司法長官は以前、主要資産運用会社10社に対し、気候変動への取り組みに関する情報を要求していた。

今年に入り、スクルメッティは他の20の共和党州検事総長とともに、環境・社会問題の取り扱いに関する受託者義務違反の可能性を示唆する書簡を資産運用会社に送付した。この訴訟は、企業や投資家が気候変動や労働力の多様性といった要素を重視するようになり、投資判断におけるESGの考慮に関する議論が続いていることを反映している。ジョー・バイデン大統領を含む民主党指導者たちはこのアプローチを支持しているが、共和党、特にエネルギー産出州の指導者たちは異論を唱え、投資戦略におけるESG基準の妥当性と影響に異議を唱える声が高まっている。

情報源

https://www.reuters.com/legal/tennessee-sues-blackrock-citing-misleading-esg-strategy-bloomberg-news-2023-12-18/