ブラジルの国営石油会社ペトロブラスは、再生可能エネルギーへの移行を推進すると、新CEOのジャン・ポール・プラテス氏が従業員向けのビデオで述べた。その1日前、ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ新大統領は、環境保護と森林破壊対策に尽力するプラテス氏をCEOに任命した。プラテスCEOによると、ペトロブラスの新たな展望は、気候変動への対応という世界的な緊急需要に起因しており、ペトロブラスはその規模と軌道から、ブラジルのエネルギー転換における重要なプレーヤーになるという。しかし、同氏はまた、ペトロブラスが石油・ガス部門におけるプレゼンスを維持する一方で、脱炭素化、収益性の高い多様化、公正なエネルギー転換を追求していくことを強調した。

2020年の電力需要のうち66%を水力、12%を化石燃料、11%を風力と太陽光で賄うブラジルは、世界で最もクリーンなエネルギー・ミックスのひとつである。しかし、アマゾン川流域の森林伐採が水力発電に影響を与えている。エネルギー源を多様化するため、ブラジルは2023年の目標として、国内の発電能力を2022年の189GWから10.3ギガワット（GW）拡大し、そのうち90%以上を風力と太陽光で賄うことを掲げている。さらにブラジル政府は1月、2023年に初のグリーンボンドを発行する計画を発表した。この債券は、持続可能な農業やエネルギー転換などのグリーン・プロジェクトに関連したものでなければならない。 

https://www.reuters.com/business/energy/new-petrobras-ceo-says-drive-energy-shift-while-expanding-oil-gas-2023-01-27/

https://www.eia.gov/todayinenergy/detail.php?id=49436

https://www.reuters.com/business/environment/brazil-looks-forward-environmental-bond-sale-debt-head-2023-01-26/

一方、ペトロブラスの規模と軌道は、ブラジルのエネルギー転換の主要な推進役としての役割を当然占めていることを意味する。