ロイター通信が5月25日に報じたところによると、英国政府はブラジルのアマゾン熱帯雨林における画期的な科学的試みへの新たな資金提供を発表した。このプロジェクトは、二酸化炭素濃度の上昇が樹木に与える影響を研究することを目的としている。ジェームス・クレバリー外務大臣がマナウス近郊の現場を訪れた。科学者たちは、二酸化炭素を森林の樹冠に放出し、植物がそれをどのように吸収するかを観察するために、多数のタワーを建設している。AmazonFACE（Free-Air CO2 Enrichment）として知られるこの実験は、気候変動の原因となる主要な温室効果ガスである二酸化炭素濃度の上昇に対して熱帯林がどのように反応するのかについて、貴重な知見を提供するものである。気温の上昇に加え、二酸化炭素の増加は植物にとって肥料となり、水循環に影響を与え、熱帯雨林の将来の気候変動に対する回復力に影響を与える可能性がある。

このプロジェクトには、国立アマゾン研究所、ブラジルのカンピーナス大学、英国気象庁の科学者が協力している。英国政府はこのプロジェクトに730万英ポンド（約920万米ドル）を拠出し、ブラジルの3200万レアルを補った。2024年に開始されるこの実験から得られる結果は、世界の科学コミュニティと共有され、世界最大の熱帯林がどのように炭素を隔離しているかについての理解を深め、気候変動に対する脆弱性を明らかにする。この取り組みは、リシ・スナック首相が最近アマゾン基金に8000万ポンドを拠出することを表明したことからもわかるように、森林破壊への取り組みやアマゾンでの持続可能なプロジェクトの支援に対するイギリスのコミットメントと一致している。気候協力を強化するため、クレバリーは今回の訪問中にブラジルとの気候パートナーシップも発足させる予定だ。アマゾンの熱帯雨林は、温室効果ガスを吸収する大きな能力を持っているため、気候変動を緩和する上で重要な役割を果たしており、ブラジルはこの重要な生態系の約60%を有している。

情報源

https://www.reuters.com/science/britain-pledges-funding-carbon-dioxide-measurement-project-brazilian-amazon-2023-05-23/

https://www.voanews.com/a/britain-pledges-102-million-for-brazil-s-amazon-fund-/7080964.html