キャセイパシフィック航空[0293 :HK]は、9月22日のプレスリリースで、カリフォルニアを拠点とする低炭素輸送用燃料会社フルクラム・バイオエナジー社との提携を通じて、2030年までに持続可能な航空燃料(SAF)の使用量を全燃料消費量の10%に増やすことを約束した。香港を拠点とするキャセイパシフィック航空は、フルクラム社がこの燃料の生産を拡大する2024年から、米国発のフライトにSAFを使用する予定である。キャセイパシフィック航空はまた、2030年までに地上からの絶対排出量を32%削減し、2050年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するというコミットメントも再確認している。
キャセイパシフィック航空は、2014年にフルクラム・バイオエナジーに投資した最初の航空会社である。また、10年間でフルクラムから110万トンのSAFを購入することを約束しており、これは同航空会社のコビッド以前の年間燃料需要の約2%を賄うことになる。フルクラムは、都市ごみから低コストの低炭素ディーゼル燃料やジェット燃料への転換を専門としている。また、藻類、穀物、植物、使用済み食用油などの廃棄物副産物からSAFを製造することもできる。国際航空運送協会(IATA)によると、従来のジェット燃料の代わりにSAFを使用することで、炭素排出量が80%も減少することが示されている。
キャセイパシフィック航空は、航空燃料にSAFを採用する以外にも、地上業務用の再生可能エネルギー、機材の近代化、業務効率の改善、炭素回収、カーボンオフセットなど、ネット・ゼロ・ビジネスモデルへの移行に向けた方策を模索している。
情報源
https://hongkongbusiness.hk/aviation/news/cathay-pacific-reaffirms-10-saf-use-2030