中国鉄鋼協会（CISA）が主導する鉄鋼業低炭素化推進委員会は、鉄鋼セクターの炭素排出量ネットゼロを実現するためのロードマップを発表した。同ロードマップは、鉄鋼業における二重炭素技術の道筋を提案している。例えば、システムのエネルギー効率の向上、資源の循環利用、生産手順の改善と革新、製錬プロセスのアップグレード、炭素回収・利用・貯蔵（CCUS）技術などである。ロードマップによると、鉄鋼業は2030年までに炭素排出量をピークに達する。

鉄鋼セクターは中国の二酸化炭素排出量全体の約15%を占め、火力発電産業に次ぐ第2位の二酸化炭素排出国となっている。国家発展改革委員会（NDRC）が今年4月に改めて表明したように、鉄鋼業界は供給サイドの改革を進め、省エネ転換を実施し、環境ガバナンスを改善しなければならない。2021年の中国の粗鋼生産量は、供給側改革の中で前年比3000トン減の10億3500万トンとなり、NDRCは鉄鋼業の環境への影響を緩和するため、2025年までに生産量を減少させ続けると宣言した。8月1日、中国国家発展改革委員会（NDRC）と工業情報化部（MIIT）は、産業部門の炭素排出量をピークアウトさせるための計画を発表した。この計画は、鉄鋼業界に対し、高炉を電気炉（EAF）に徐々に置き換えていくことを求めたもので、EAFは製造工程を短縮し、排出ガスと電力消費を削減するのが特徴である。

情報源

https://www.caixin.com/2022-08-19/101928332.html

https://www.steelmint.com/insights/China-s-govt-lays-out-low-carbon-steel-technology-roadmap-350771

https://www.reuters.com/article/china-steel-output-idUSKCN2MB05W