フランスの電力グループEDF[EDF.FP]とそのイタリア子会社エジソン[EDN.IM]、イタリアのアンサルド・エネルギアとその傘下のアンサルド・ヌクレアレは6日、欧州における原子力開発で協力する可能性を探っていると発表した、とロイター通信が報じた。関係者が署名した趣意書によると、協力の焦点はEDFの小型モジュール炉プロジェクトを支援することである。

この協定はまた、イタリアにおける原子力エネルギーに関する議論を再開させるものでもある。イタリアが原子力を追求しないという決定を下したのは、1987年に行われた国民投票で、イタリア国民が原子力の継続利用に反対票を投じたことが大きく影響している。この国民投票は1986年のチェルノブイリ原発事故後に行われ、原子力エネルギーに対する安全性への懸念が高まった。さらに、イタリアには地震が多いという歴史があり、地震の多い地域での原発事故に伴う潜在的なリスクも、原発廃止の決定に一役買ったかもしれない。しかし、最近のエネルギー価格の高騰と二酸化炭素排出量削減への意欲により、現在イタリアでは原子力エネルギーへの関心が再び高まっている。

情報源

https://www.politico.eu/article/energy-price-hike-prompt-italy-nuclear-rethink/

https://www.reuters.com/business/energy/edf-edison-ansaldo-team-up-develop-nuclear-power-europe-2023-03-06/