2024年、生物多様性と生態系の健全性は、世界的・地域的な動きに後押しされ、企業の持続可能性戦略の中心となっている。企業は、経済活動に不可欠な天然資源を維持する上で、生物多様性が果たす重要な役割をますます認識するようになっている。世界のGDPの半分以上が自然に中程度または高度に依存しており、企業は生物多様性の損失による重大なリスクに直面している。 

国連のCOP15と昆明・モントリオール生物多様性グローバルフレームワークは、香港を含む国際的・国内的な取り組みのきっかけとなった。香港政府は新たな生物多様性戦略と行動計画を準備中で、2050年までに自然損失を食い止め、逆転させるという世界的、国家的な公約に沿ったものである。この動きは、事業計画における生物多様性の重要性が高まっていることを示している。 

香港の企業は、自然喪失に伴うリスクと機会を認識し、生物多様性イニシアティブに積極的に取り組んでいる。ビジネス環境協議会（Business Environment Council）は、環境配慮を企業の意思決定に組み込む取り組みを主導し、障壁を特定し、解決策に取り組んでいる。また企業は、自然関連の影響を理解し開示するために、Taskforce on Nature-related Financial Disclosures (TNFD)のフレームワークを試験的に導入している。 

生物多様性に関する情報開示と報告は優先事項となっており、企業はTNFDの枠組みを市の基準として採用するよう提唱している。生物多様性への融資や投資戦略への組み込みを強化するような、政府の明確な政策方針が期待される。 

香港が国際的な金融ハブとしての地位を活用するにつれ、開発計画に生物多様性を組み込み、資金調達メカニズムを試し、自然に基づく解決策を支援する機会がある。生物多様性の保全と事業活動を調和させ、香港の持続可能な未来を確保するためには、民間セクター、政府、その他のステークホルダーを巻き込んだ長期的かつ協力的な取り組みが不可欠である。 

情報源 

https://www.scmp.com/opinion/hong-kong-opinion/article/3274468/how-hong-kong-can-help-businesses-better-contribute-biodiversity-protection 

https://www.admcf.org/business-for-biodiversity/ 

https://www.facebook.com/story.php/?story_fbid=882574627251924&id=100064981830080