日経アジアが3月18日に報じたところによると、日本のトップ発電会社であるJERAは、エンジニアリング会社であるIHI [7013:JP]と協力し、JERAの碧南火力発電所(愛知県、日本中部)で20%のアンモニアを石炭と混焼するパイロットプログラムの準備を進めている。この計画は3月26日から6月19日まで実施される予定で、商業用の主要発電所でアンモニアを大量に採用する世界初の試みとなる。具体的には、JERAは石炭の代わりにアンモニアを使用し、碧南発電所の5台の発電機のうち1台に必要なエネルギーの20%を生産する。JERAは、早ければ2027年に碧南でアンモニア混焼の商業運転を開始し、2028年には50%のアンモニア混合燃料の試運転を行い、最終的にはアンモニアだけで運転する発電所を建設することを目指している。
このパイロット・プログラムは、アンモニア混焼技術の実現可能性と信頼性を研究し、二酸化炭素排出ゼロの火力発電所への道を開くことを目的としている。JERAはまず、化石燃料から製造される「グレー」アンモニアを使用する。この技術に反対する人々は、汚れた石炭火力発電を延命させる可能性があり、これらの発電所の燃料構成の中に石炭が存在することを見過ごすべきではないと主張している。こうした懸念にもかかわらず、JERAや他の日本企業の一部は、経済成長を維持しながら石炭に依存する多くのアジア諸国の脱炭素化を支援するこの技術の可能性について楽観的な見方を続けている。
情報源
https://asia.nikkei.com/Business/Energy/Japan-s-JERA-IHI-to-test-ammonia-as-fuel-at-coal-power-plant