現代重工業グループ[267250:KS]の造船部門持株会社である韓国造船海洋[009540:KS]は、ビル・ゲイツ氏が設立した米国の原子炉設計・開発会社であるテラパワー社に3000万米ドルを投資し、小型モジュール炉(SMR)技術を開発する契約を締結したと、4日付の韓国経済新聞が報じた。 次世代SMRを建設するテラパワー社の独自技術は、KSOEが発電過程で排出する温室効果ガスを削減するのに役立つ。KSOEのテラパワーへの投資は、2030年までに水素バリューチェーンを確立するという現代重工業グループの取り組みの一環である。現代重工業グループは、温室効果ガスの排出を削減するため、船舶による水素輸送などの技術開発にも取り組んでいる。KSOEの前には、SKグループ[034730:KS]もテラパワーに2億5000万米ドルを投資している。
SMRは、1基あたり最大300メガワット(MW)の発電能力を持つ核分裂炉である。従来の原子炉よりも大幅に小型であるため、大型の原子炉には適さない場所に建設することができる。モジュール工場製造技術を使用することで、SMRは簡単に開発、組み立て、複数のサブモジュールとして現地に輸送することができる。SMRの温室効果ガス排出量は、従来の原子力発電所の約3分の1である。しかし、SMRのモジュール式という特徴は、電力部門における安全性の問題につながる可能性がある。
情報源
https://www.kedglobal.com/carbon-neutrality/newsView/ked202211040013