中国生態環境部（MEE）は3月14日、炭素データ検証機関4社を炭素排出量報告書のデータ不正で告発した。告発された4社のうちの1社、中丹能頭科技は、偽の石炭サンプルを提供するよう顧客に助言し、テスト結果を改ざんした罪で起訴された。他の3つの炭素排出量追跡業者も、試験報告書を改ざんしたり、歪曲した不正確な結論を書いたりした罪で起訴された。また、同省は炭素データトラッカーの監督・管理をさらに強化するとしている。

炭素データトラッカーのデータ不正は、最近設立された炭素市場における排出量データの透明性と正確性に対する国民の懸念を引き起こした。中国は2021年7月に国家排出量取引制度（ETS）を発足させた。炭素排出枠を与えられた企業が排出枠を取引できる炭素市場である。この制度は現在、中国の電力セクターの約2,225社で構成されており、早ければ今年中に、非鉄金属や建築材料など、他の炭素集約型産業も含まれる見込みだ。MEEは声明の中で、正確で信頼できるデータが効果的で標準化された炭素取引市場の生命線であることを強調した。3月4日に開催された中国の年次最高政治会議である二中全会（Two Session 2022）では、炭素データ検証の技術基準の改善とデータ不正に対する罰則の強化が提案された。

情報源

https://www.reuters.com/world/china/china-slams-firms-falsifying-carbon-data-2022-03-14/

https://www.caixin.com/2022-03-15/101856070.htmlhttps://www.reuters.com/markets/commodities/china-plans-new-participants-derivatives-carbon-trading-market-shanghai-sec-news-2021-12-29/