ロイターが4月16日に報じたところによると、欧州委員会は、国境を越えた販売を妨害したとして、オレオ製造元のモンデリーズ・インターナショナル[MDLZ:US]に数百万ユーロの巨額の罰金を科す予定である。この罰金は、2021年に行われたEUの独占禁止法調査に端を発し、モンデリーズがEU諸国間の「並行」貿易を妨害した疑いが対象となっている。具体的には、同社はパッケージに使用する言語を制限したり、販売量を制限したりすることで、小売業者が製造コストの低い市場など、自国市場以外から製品を調達することを制限したとされている。このような慣行は価格を押し上げ、欧州の顧客の選択肢を制限する可能性がある。この件に詳しい関係者によると、欧州委員会は、特にインフレが高まっている時期に消費者に損害を与える可能性があるとして、同社に反競争的慣行をやめるよう命じる予定である。

捜査が終結に近づく中、モンデリーズは独占禁止法訴訟の解決に向け欧州委員会と協議中だ。このスナック菓子メーカーは、最終的な罰金がこの額を大幅に上回る可能性があることを認めつつも、捜査の和解のために3億4000万ユーロを確保している。EU競争法に違反していることが判明した場合、同社は世界売上高の最大10%の罰金を科される可能性がある。モンデリーズの訴訟は、2019年に起きた別の反競争訴訟と似ている。当時、多国籍飲料・醸造会社ABインベブ[ABI:BB]は、ベルギーの小売業者がオランダとフランスからより安価なジュピラーとレフのビールを輸入するのを妨害したとして2億ユーロの罰金を科された。当時、欧州委員会は同社による競争の歪曲と市場支配力の濫用を主張した。

情報源

https://www.reuters.com/business/retail-consumer/eu-fine-mondelez-blocking-cross-border-sales-ft-reports-2024-04-16/

https://www.ft.com/content/d2abf5ca-4e54-4450-b8ed-1d9e239289f8

https://www.reuters.com/markets/europe/mondelez-sets-aside-300-mln-euro-resolve-eu-antitrust-probe-2023-02-03/

https://www.retaildetail.eu/news/food/mondelez-braces-itself-for-heavy-fine/