シンガポール金融管理局（MAS）は、ファンドマネージャーがシンガポールの個人投資家に環境・社会・ガバナンス（ESG）のラベルを付けたファンドを販売する際に従うべき新しい開示・報告ガイドラインを発表した、と7月28日付のストレイト・タイムズ紙が報じた。新ガイドラインは2023年1月から適用され、MASはグリーンウォッシュのリスクを軽減し、個人投資家のESGファンドに対する理解を深めることを期待している。新ルールでは、ESGファンドは投資戦略、投資先選定の基準、戦略に伴うリスクや制限などの情報を提供する必要がある。また、ガイドラインでは、ESGファンドの純資産総額の少なくとも3分の2はサステナビリティ投資でなければならないと規定されている。

グリーンウォッシュとは、企業の製品が実際よりも環境に配慮していると、虚偽または誤解を招くような主張をすることを指す。監督を受けずに放置すれば、グリーンウォッシュを行う企業は、気候変動インセンティブの恩恵を享受し、真のグリーン・イニシアティブに余分なコストを費やす企業との競争に打ち勝つ可能性がある。そのため、MASはファンドに対し、ESGイニシアチブをどのように履行しているかを継続的に開示し、投資家に毎年最新情報を提供するよう求めている。新ガイドラインは、シンガポールがより気候変動に強く、持続可能な金融セクターを構築する方法に関するMASの第2回年次報告書で発表された施策の一部である。報告書の中で、MASはまた、過去3年間に持続可能な金融活動のために合計1億1500万米ドルの資金を提供したのに続き、今後5年間にシンガポールの持続可能な金融アジェンダを促進するために1億米ドルの予算を割り当てることを約束した。

情報源

https://www.reuters.com/business/sustainable-business/singapore-cbank-issues-disclosure-reporting-guidelines-esg-funds-2022-07-28/

https://www.straitstimes.com/business/banking/mas-tackles-greenwashing-with-new-guidelines-for-esg-funds

https://www.businesstimes.com.sg/banking-finance/fund-managers-required-to-disclose-strategies-metrics-of-esg-funds-in-2023