SKグループ[210980:KS]のグリーン事業部門であるSKエコプラントは、シンガポールを拠点とする電子廃棄物（e-waste）処理・リサイクル会社TES Envirocorp（TES）の株式100%を10億米ドルで買収したと、2月21日付の韓国経済新聞が報じた。この買収により、韓国企業の廃棄物処理事業は、焼却や埋め立て以外にも拡大することになる。正確には、TESは廃棄された電子機器からレアメタルを抽出する43の施設を世界中で運営している。TESは、埋立地からの汚染に対する懸念の高まり、生産者のリサイクル義務を規定する法律、電子廃棄物の価値の高まりから利益を得ていると主張している。

2020年に世界で排出される5,400万トンのE-wasteのうち、リサイクルされたのはわずか1,74%に過ぎず、大半は埋め立てられるか焼却されるため、公衆衛生を脅かしている。韓国のE-waste管理・廃棄に関する法律では、電子機器メーカーは、消費者が新しい家電製品を購入する際に、使用済みの家電製品を回収する義務がある。また、これらの企業は、使用済み家電製品を自社でリサイクルするか、SKエコプラントなどの商業リサイクル企業に委託するか、生産者責任組織（PRO）に加入してリサイクル費用を負担することが義務付けられている。韓国環境資源公社（ENVICO）は、このリサイクルシステムの監視役を務めている。業界トラッカーのAllied Market Research社は、世界の電子廃棄物市場が2020年の500億米ドルから2028年には1440億米ドルに達すると予測している。

情報源

https://www.kedglobal.com/newsView/ked202202210008

http://www.ideassonline.org/public/pdf/KoreaE-Waste-ENG.pdf