韓国最大の石油精製会社SKイノベーション[096770:KS]傘下のSKトレーディング・インターナショナルは、米国の石油メーカー、オクシデンタル・ペトロリアム[OXY:US]から年間最大20万バレルのネット・ゼロ・オイルを5年間購入すると、22日付のブルームバーグが報じた。石油生産のネット・ゼロ・ステータスを達成するため、米国の石油メーカーは二酸化炭素を回収する新しい施設を建設し、2024年末に稼働を開始する。この施設は、原油の採掘から消費までのライフサイクルを通じて排出されるすべての二酸化炭素を相殺するよう設計されており、化石燃料をネット・ゼロ製品とする。SKトレーディング・インターナショナルは、このようなネット・ゼロの原油を購入する世界初の企業となる。

世界の石油メーカーは、気候変動に取り組む責任をますます認識するようになっており、ブリティッシュ・ペトロリアム（BP：米国）による同様の取り組みのように、炭素回収・貯留施設の建設やクリーンエネルギーへの投資など、さまざまな方法をとっている。しかし、このようなネット・ゼロ・オイルは、従来の石油よりもはるかに高価であり、オクシデンタル・ペトロリアムは1トンの二酸化炭素を回収するのに約600米ドルかかる。その結果、SKトレーディング・インターナショナルは、この贅沢な燃料を環境に優しい航空燃料などの製品製造に使用し、削減が難しい航空部門の二酸化炭素排出量削減に役立てたいと考えている。SKトレーディング・インターナショナルとその親会社は、2030年までに二酸化炭素排出量を半減し、2050年までにカーボンニュートラルを達成すると宣言している。  

情報源

https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-03-22/occidental-to-sell-net-zero-oil-to-south-korea-s-top-refiner?srnd=green

https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-01-13/occidental-oxy-wants-to-go-green-to-produce-more-oil

http://www.koreaherald.com/view.php?ud=20220323000680