自動車メーカーのステランティス[STLA:US]が、電気自動車（EV）製造施設の電力を賄うため、リチウム開発会社のヴァルカン・エナジー・リソーシズ[VUL:AU]と共同でドイツの地熱発電プロジェクトに投資することになったと、16日付のロイター通信が報じた。この段階的プロジェクトは、ステランティスのリュッセルスハイム製造施設に再生可能な熱を供給することを目的としている。ヴァルカンはまず、リュッセルスハイムにおける地熱再生可能エネルギー・プロジェクト開発のための予備調査（pre-feasibility study）を実施する。両社はプロジェクトを推進するため、公的資金調達の機会を共に模索する。ヴァルカン社に8%出資するステランティス社は、プロジェクトの第一段階終了後、プロジェクト開発の50%の資金調達を目指す。

地熱エネルギーでの提携に先立ち、両社は2021年、ヴァルカンがステランティス・グループに電動化自動車用のバッテリーグレードの水酸化リチウムをヨーロッパで供給する契約を結んだ。この5年間の契約では、2026年に出荷を開始することになっている。ヴァルカン社との供給契約は、ステランティス社の電動化戦略の一環であり、電動化車両バッテリーパック用の主要原材料の十分な供給を保証するものである。同社は、2025年までに電化とソフトウェア開発に300億英ポンド（366億米ドル）以上を投資する計画であり、総設備投資額と研究開発費対売上高で業界より30%効率的になることを目標としている。

情報源

https://www.reuters.com/business/autos-transportation/vulcan-energy-stellantis-develop-renewable-energy-assets-germany-2023-01-16/

https://www.stellantis.com/en/news/press-releases/2021/november/stellantis-signs-lithium-supply-agreement-with-vulcan-energy