テスラ[TSLA:US]は、6月26日にCaixinが報じたように、アクティブクルーズコントロールシステムに安全上の懸念があるとして、中国で同社の電気自動車(EV)28万5520台をリコールした。同日未明の国家市場監督管理総局(SAMR)の発表によると、テスラの一部モデルのアクティブ・クルーズ・コントロール・システムは、ドライバーがシフトチェンジや急旋回をしようとしてギアセレクターに触れた際に誤って作動し、誤発進を引き起こすという。テスラは後日、公式謝罪文を発表し、対面またはOTA(Over-the-Air)技術による遠隔操作で、顧客に無料のソフトウェア・アップデートを提供することを約束した。リコールの対象となったのは、35,665台の輸入モデル3、38,599台のモデルY、211,256台の上海製モデル3である。
テスラが製品の品質問題や不具合を理由に車両をリコールしたのは今回が初めてではない。2018年、同社はパワーステアリングのボルトの不具合を理由に、米国でモデルSを12万3000台自主リコールした。昨年は、フロントとリアのサスペンションが安全でない可能性があるとして、中国で約5万台のモデルSとXをリコールした。さらに、中国のSAMRと米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)からの二重の圧力を受け、同社は今年初めにも、メディアコントロールユニットの不具合が頻発したため、中国でモデルSとモデルXを36,126台、米国でこれらのモデルを134,951台リコールせざるを得なくなった。
テスラ製品に対する安全性への懸念の高まりが、中国市場におけるテスラの販売苦境に拍車をかけている。今年4月の中国での販売台数は25,845台にとどまり、3月から27%減少した。このうち、テスラは14,174台を輸出し、残りの11,671台を国内で販売した。それに比べ、テスラの中国の競合他社は優位に立っていた。例えば、NIO[NIO:US]はこの4月に7,102台を販売し、Li Auto[LI:US]とXpeng[XPEV:US]の販売台数はそれぞれ5,539台と5,147台だった。3社とも前年同期比で2倍以上となった。
情報源
https://www.caixin.com/2021-06-26/101732692.html
https://news.sina.com.cn/c/2021-06-26/doc-ikqcfnca3353385.shtml
https://edition.cnn.com/2021/06/26/cars/tesla-recall-china-cruise-control/index.html
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1701326541600055009&wfr=spider&for=pc