中国銀行保険監督管理委員会(CBIRC)は、17日付のロイターの報道によると、銀行5行に対し、業務に不正があったとして総額3億8,790万人民元(5,650万米ドル)の罰金を科した。具体的には、中国銀行（BOC）[3988:HK]、中国民生銀行（CMBC）[1988:HK]、中国渤海銀行[9668:HK]が、融資資金の流用や虚偽の統計などの不正行為により、3,280万人民元、8,970万人民元、1,660万人民元（470万ドル、1,310万ドル、240万ドル）の罰金を科せられた。一方、中国建設銀行（CCB）[0939:HK]とスタンダード・チャータード銀行（中国）[2888:HK]は、慎重なローン管理運営規則の重大な違反やウェルス・マネジメント業務運営の非遵守などの不正行為により、1億9,900万人民元と4,900万ドル（2,890万米ドルと710万米ドル）の罰金を科された。

CCBに課された罰金は、CBIRCが2019年以降に課した単一の罰金としては最大となる。2022年、銀行監督当局は4,620の銀行・保険機関と7,561の個人を罰し、合計で28.9億人民元（4.21億米ドル）を没収した。システミックな金融リスクを防止するため、CBIRCは法律に基づいて厳格な行政処分を実施し、市場規律を強化することを誓う。BOCとCMBCに対する今回の罰則は、レバレッジの大きい不動産セクターへの事業性ローンの流入を防ぐための2021年以来の取り組みを継続したものである。CBIRCによると、これら2行は、一般的に不動産ローンに比べて低金利の中小・零細企業向け融資の不正流用を正確に報告していなかった。CBIRCは2021年3月、銀行・金融機関に対し、特に不動産取引終了直後に申し込んだ借り手に対する事業性融資の目的について調査を強化するよう求めた。

情報源

https://www.reuters.com/article/china-banks/update-1-china-banking-regulator-fines-five-firms-over-irregularities-idUSL1N34X0MZ

https://finance.caixin.com/2023-02-18/101999323.html

https://www.globaltimes.cn/page/202302/1285701.shtml

https://english.news.cn/20230217/897764c514fd49fe824b0f934b0e5974/c.html