現代産業グループ[267250:KS]の造船部門である韓国造船海洋[009540:KS]は、2025年までに水素を船舶で輸送する技術を保有する見込みであると、13日付のロイター通信が報じた。KSOEは、最大級の液化天然ガス（LNG）タンカーの10分の1以下ではあるが、2万立方メートルの水素燃料を積載できるコンセプト船を開発した。KSOEは、水素市場が活況を呈する中、水素輸送の需要が高まると予想しており、2025年から2027年の間に水素タンカーの商業化を目指している。

海運業界は、世界貿易の90%を引き受け、世界の二酸化炭素排出量の約3%を排出しているため、脱炭素化に対する重要な責任を負っている。世界最大級の造船会社として、KSOEは、現在パイプラインやトラックで輸送されている水素をLNG燃料船で輸送することを初期段階で計画している。さらに同造船所は、水素市場が成熟した暁には、水素を燃料とする船舶に水素を輸送させることを目指している。2019年に発表された韓国の水素経済ロードマップでは、韓国の年間水素生産量は2020年の25万トンに対し、2030年には390万トンに達するとされている。国際エネルギー機関（IEA）は、2050年までのネット・ゼロ・エミッション・シナリオにおいて、産業界からの世界の水素需要は2021年から2030年までに44%増加すると予測している。

情報源

https://www.reuters.com/business/sustainable-business/technology-ship-hydrogen-ready-by-2025-hyundai-heavy-unit-says-2022-01-13/

https://www.iea.org/reports/hydrogen

https://www.spglobal.com/platts/en/market-insights/latest-news/energy-transition/112621-s-korea-to-provide-279-mil-mtyear-of-clean-hydrogen-by-2050