サディク・カーン・ロンドン市長は、2023年8月からロンドンの全自治区に超低排出ガスゾーン（ULEZ）を拡大する計画を発表し、古い汚染車のドライバーには1日12.5英ポンド（15米ドル）が課金されることになると11月25日付の『ガーディアン』紙が報じた。ULEZは当初、2019年4月にロンドン中心部の渋滞課金ゾーンを対象に導入され、2021年10月には南北の環状道路に拡大された。カーン氏によると、ULEZはロンドン中心部の有害な汚染レベルをほぼ半減させ、計画されている拡大により5百万人以上の人々がよりクリーンな空気を利用できるようになるという。また、ロンドン市は1億1,000万ポンド（1億3,250万米ドル）の廃車制度を導入し、社会的弱者や中小企業に対し、新車へのアップグレード、自転車の購入、自動車クラブの会員になるための補助金を提供する。さらに、ロンドン交通局（TfL）は、郊外でのバスサービスの利用を拡大する。 

ULEZチャージは、ドライバーに対して、既存の非対応車をよりクリーンな車に買い換えるか、公共交通機関に乗り換えるよう促すことを目的としていた。7月に発表されたモニタリング報告書によると、ロンドン中心部の路上汚染レベルは、ULEZが開始されなかった場合よりも44%低かった。ULEZチャージは、ユーロ4以前のガソリン車（一般に2006年以前に製造されたもの）とユーロ6以前のエンジンを搭載したディーゼル車（一般に2015年以前のもの）に適用される。TfLの試算によると、ロンドン郊外を走行する車両のうち、約15%がこの料金の対象となる。

情報源

https://www.theguardian.com/uk-news/2022/nov/25/ulez-to-be-expanded-across-whole-of-greater-london-from-august

https://www.ft.com/content/26397f33-d00c-49f2-8351-6ffe35366f72

https://tfl.gov.uk/modes/driving/ultra-low-emission-zone