国連が支援する、持続可能なグローバル金融システムの確立を目指す国際投資家ネットワーク「責任投資原則（PRI）」は、投資家に対し、多様性、公平性、インクルージョン（DEI）問題のパフォーマンス改善を求める報告書を発表した。同報告書は、投資家に対し、組織、ポートフォリオ、そして社会全体におけるDEIに対処するための一連の方策を提案している。同報告書は、DEI問題は人権問題であり、気候変動問題と同様に投資家の注目に値すると強調している。

PRIは、報告書の中でジェンダーの多様性についての進展に言及し、それはDEIに取り組むための良い出発点であるとした。とはいえ、同組織は、投資家はジェンダーの多様性を超えて、インクルージョンと公平性を包含し、社会のさまざまなグループが意思決定権を持つ地位にアクセスできるようにし、社会の誰もが公平な待遇と成果を享受できるようにしなければならないと述べている。PRIによると、署名企業の委任状投票方針におけるDEIの言及は、2017年の6%から2020年には21%に増加し、PRIの報告フレームワークにおけるDEIの言及も2014年から2019年にかけて着実に増加している。アーンスト・アンド・ヤング（EY）の2021年グローバル・オルタナティブ・ファンド調査によると、ESGの重要性の高まりとともに、DEIへの配慮は今後数年間でファンド業界を変容させるだろう。

情報源

https://www.esgtoday.com/principles-for-responsible-investment-calls-on-investors-to-expand-broaden-focus-on-dei/

https://www.investmentweek.co.uk/news/4044529/pri-diversity-seriously-climate-change

https://m.bankingexchange.com/recent-articles/item/9127-un-pri-calls-on-investors-to-integrate-dei-into-investments?Itemid=