石油大手シェル[SHEL:US]傘下のシェル・イースタン・ペトロリアムは、バイオ燃料の生産量を増やすため、アジアを拠点とする廃油リサイクル会社エコオイル社を買収したと、2日付のロイター通信が報じた。EcoOils社は、埋立処分される廃棄物を削減するリサイクル技術を使用し、持続可能な低炭素燃料の生産に使用できる国際的に認められたバイオ燃料原料である使用済み漂白土（SBE）油を年間65,000トン生産している。この取引には、エコオイル社のマレーシア子会社の100%とインドネシア子会社の90%が含まれる。シェルの低炭素燃料担当上級副社長であるシニード・リンチ氏によると、この買収により、シェルのバイオ燃料施設に、認知度の高い先進的な原料を安定的に供給することができる。 

シェルは、2035年までにエネルギー製品の炭素集約度を45%削減し、2050年までに100%削減することを目指している。シェルは低炭素燃料の生産能力を拡大しようとしており、航空業界など脱炭素化が困難な分野からの需要が高まっている。2月、シェルはシンガポールで初めて持続可能な航空燃料（SAF）を供給する企業となった。廃棄物と持続可能な原料から作られるSAFは、従来のジェット燃料と比べてライフサイクル排出量を最大80%削減できる。同社は、2025年までに世界で年間200万トンのSAFを生産する目標を掲げており、2030年までに世界の航空燃料販売量の少なくとも10%をSAFが占めると予測している。 

情報源

https://www.reuters.com/business/energy/shell-buys-asia-based-waste-oil-recycler-boost-biofuels-output-2022-11-01/

https://www.businesstoday.com.my/2022/11/01/shell-to-acquire-ecooils-to-drive-low-carbon-fuel-ambition-further/

https://www.spglobal.com/commodityinsights/en/market-insights/latest-news/energy-transition/021722-shell-becomes-first-to-supply-sustainable-aviation-fuel-in-singapore

https://www.shell.com/business-customers/aviation/news-and-media-releases/news-and-media-2022/shell-first-to-supply-sustainable-aviation-fuel-to-customers-in-singapore.html