シェル[SHEL:US]の子会社であるシェル・エナジー・オーストラリアと、世界的な再生可能エネルギー開発企業AMPYRの関連会社であるAMPYRオーストラリアは、オーストラリアで500メガワット（MW）の蓄電池システム（BESS）を立ち上げることで合意した。このプロジェクトは、オーストラリアのニューサウスウェールズ（NSW）州ウェリントンに建設される。ニューサウスウェールズ州は6月、再生可能エネルギー・プロジェクトと送電網の接続を促進し、より環境に優しい電力への転換を図るため、今後10年間で送電線の新設に12億豪ドル（7億6000万米ドル）の投資を行うことを決定した。このプロジェクトは、関連するすべての承認と資金調達を経て、2023年半ばに着工する予定だ。

ウェリントンのBESSプロジェクトは、3ギガワット（GW）の風力発電と太陽光発電が稼動中または建設中のニューサウスウェールズ州最大の蓄電池プロジェクトとなる見込みだ。蓄電池を開発することで、より多くの風力発電所や太陽光発電所を送電網に接続し、再生可能エネルギーの発電能力を最大化することができる。先月、同じく再生可能エネルギー資源が豊富なオーストラリアのビクトリア州は、2030年までに2.6GW、2035年までに6.3GWの蓄電容量を目指し、バッテリー蓄電を促進する1億5700万豪ドル（1億200万米ドル）のパッケージを発表した。オーストラリア労働党率いる政府が設定した気候変動目標によると、同国は2030年までに温室効果ガス排出量を2005年比で43%削減する。その時までに、オーストラリアの電力市場に占める自然エネルギーの割合は、2021年の29%から82%に増加すると予測されている。

情報源

https://www.reuters.com/business/energy/shell-ties-up-with-renewables-firm-australia-battery-storage-project-2022-10-14/

https://www.rechargenews.com/energy-transition/shell-doubles-down-down-under-with-second-big-australia-green-power-play-this-week/2-1-1334707

https://www.reuters.com/business/sustainable-business/australian-state-invest-100-mln-energy-storage-push-cut-emissions-2022-09-27/

https://www.theguardian.com/australia-news/2022/jun/06/labor-has-set-an-exceptionally-ambitious-target-for-renewable-energy-can-it-be-met

https://www.energy.gov.au/data/renewables