欧州連合（EU）は、森林破壊が進みやすい地域からの輸入に対する厳しい規制の実施を延期するようだ、と8日付のフィナンシャル・タイムズ紙が報じた。この動きは、複数の発展途上国からの不満に応えるもので、この規則は負担が大きく、不公平で、投資家の意欲をそぐものだと訴えている。EUの3人の当局者が明らかにしたところによると、ブリュッセルは当初2024年12月までに実施する予定だった森林破壊のリスクが低い国、標準的な国、高い国への分類を見送る。その代わり、森林破壊防止ルールに適応するための時間を与えるため、すべての国を標準リスクとする予定だ。この延期は、どの国も他の国より優位に立つことができないことを意味する、とある政府関係者は語った。

EUは2023年6月、森林破壊を伴わない製品に関する規制を採択し、EUに拠点を置く企業に対し、輸入品が「森林破壊を伴わない」ものであり、人権侵害を助長するものでないことを保証するよう求めた。この法律の下で、これらの企業は、輸出または輸入する牛、ココア、コーヒー、アブラヤシ、ゴム、大豆、木材を含む7つの農産物が、2020年12月31日以降に伐採された土地で栽培されていないことを保証しなければならない。この画期的な法律は、多くの発展途上国からの強い反発を招き、EUが自国のグリーン基準を他国に押し付けていると非難した。また、国際貿易センターは、EUがマイナーな生産者や発展途上国の適応を支援できなければ、この森林破壊防止貿易ルールは世界貿易に「壊滅的」な影響を与えるかもしれないと警告した。森林破壊の根源である貧困は、小規模農家が新規則のトレーサビリティ要件を満たすことができなければ、さらに深刻化するかもしれない。

情報源

https://www.ft.com/content/8dab4dc6-197b-4a2f-86f0-d5e83ce00b09

https://www.hrw.org/news/2023/05/16/eu-approves-law-deforestation-free-trade#:~:text=Today%2C%20the%20European%20Union%20adopted,not%20driving%20human%20rights%20abuses.https://www.ft.com/content/9119d448-ff1c-434d-b07f-27b1bf11c041

https://www.ft.com/content/9119d448-ff1c-434d-b07f-27b1bf11c041