ロイターが1月13日に報じたところによると、インドはよりクリーンな燃料の需要を促進するため、一部の産業に対してグリーン水素の消費目標を設定した。国家グリーン水素ミッションと呼ばれるこの新政策では、国営のインド海運公社[SCI:IN]に対し、2027年までに少なくとも2隻の船舶をグリーン水素ベースの燃料で運航できるように改修すること、また、燃料輸送のために40隻の船舶をチャーターするすべての国営石油・ガス会社に対し、2027年から2030年の間に毎年少なくとも1隻の水素燃料船を雇うことを義務付けている。この政策には、2025年までに少なくとも1つの港に、2035年までにすべての主要港にグリーンアンモニアバンカーと燃料補給施設を設置する計画も含まれている。さらに、この政策では、新しい製鉄所がグリーン水素で稼働できるようにすることも義務付けている。

インドの国家グリーン水素ミッションは、1月4日のグリーン水素インセンティブ計画の承認を受けて開始された。この計画では、20億米ドル以上を投じて、2030年までに年間500万トンのグリーン水素生産能力を開発する予定である。現在、インドの肥料、精製、鉄鋼業界では、化石燃料を使用して生産されるグレー水素が年間約500万トン消費されている。インド政府は、再生可能エネルギー源から発電された電力を使用して電気分解で生産されるグリーン水素でグレー水素を置き換えることを目指している。グレー水素の価格は1キログラムあたり1.7～2.3米ドルであるのに対し、グリーン水素の価格は1キログラムあたり3.5～5.5米ドルである。グリーン水素生産コストを下げるため、インドは電解装置の生産能力を60～100ギガワット（GW）に増やし、再生可能電力の生産を増やす計画である。

情報源

https://www.reuters.com/business/energy/india-sets-hydrogen-ammonia-consumption-targets-some-industries-govt-2023-01-13/

https://www.reuters.com/business/environment/india-approves-2-billion-incentive-plan-green-hydrogen-industry-2023-01-04/

https://www.thehindu.com/business/Industry/explained-indias-plan-to-develop-green-hydrogen/article66343637.ece